フレンチ・ドリーム
- 1月25日
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更新日:1 日前
フランスの東部ジュラ地方にある小さな農村アンシェ。
1821年、アンシェの貧しい粉屋で彼は生まれた。
彼は、ずっと貧乏だった。
10歳で母を亡くし、13歳で家出をする。
そこから数年間、事実上のホームレスとなる。
お金もなければ、その日に食べるものもない。
道端の砂利をかじって空腹をしのいだ。
ただ、「パリに行けば夢がある」
そう信じて400Kmもの距離を2年かけて徒歩で移動した。
最初は、毎晩、木箱の中でうずくまって眠った。
道中で職人や農家から奇妙な雑用を請け負った日銭で食費と寝床を確保した。
16歳でようやくパリにたどり着いたときは、靴すらまともに履いていないボロボロの状態だった。
当時、フランスでは旅行ブームらしいと聞き、彼はひらめいた。
「箱なら自分にも作れる」
ムッシュ・マレシャルの見習いとして働いた。

ここで才能を開花させ、フランス皇帝ナポレオン3世の妻・ウジェニ皇后の御用達職人にまで上り詰めた。
彼は旅行用の丈夫な箱を丹精込めて作った。
そして、それが飛ぶように売れた。
彼の名は、ヨーロッパ中に広まった。
1854年、自分の店を立ち上げた。
馬車から鉄道・蒸気船へ、移動手段の変化に合わせた「積み重ねられる平蓋トランク」を発明。

このトランクが、現在の世界的な大帝国を築くことになる。
諦めない彼の魂は引き継がれ、財布や衣類などへ拡張されていった。
彼の名は、ルイ・ヴィトン。




