化粧品ができるまで
更新日:8月12日
今日は、化粧品ができるまでの「化粧品開発」の流れについて書いてみます。
化粧品がどのように作られているか知っておくと、その会社のことがもっと好きになるかもしれませんし、逆に嫌いになるかも(笑)
私は、12年ほど大手化粧品メーカーの経営戦略に携わっていました。
大手は他社が売っていない新しいジャンル、新しい効果を打ち出した商品開発もしますが、中小は違います。
中小メーカーは、流行にいち早く対応したり、大手では採用できない効果的な成分を配合したりします。
ここでは、中小メーカーの化粧品開発の流れについてお伝えしますね。

処方開発
商品イメージができたら、その中身を検討します。
担当は、処方研究をする研究部門ですね。
10~30種類くらいの原料を組み合わせて、狙った感触、効果の化粧品を作ります。
500mlくらいのビーカーで10~100のサンプルを作ります。
大手メーカーは自社に研究所がありますが、ないところは、OEM会社に委託します。
OEMは、さまざまな会社から委託を受けて、研究するところが多いですよ。
モニターテスト
だいたいの処方が決まったら、ボランティアや社内の人で使用感テストをします。
その後、出てきた課題をクリアしてきます。
例えば、香りがよくなかった、もっと保湿効果を高めたいなどを繰り返していきます。
安全性試験、安定性試験、抗菌力試験
だいたいの処方が決まったら、安全性、安定性、抗菌力試験を実施します。
この3つがしっかりしてないと、いくら良い効果、良い感触であってもダメです。
法律で決まっているわけではないですが、各社が独自に設定した基準があり、それをクリアするために調整します。
バルク製造
処方が決定したら、実製造を行います。
なお、化粧品の中身のことをバルク(bulk)と呼びます。
実製造は、化粧水なら1t~20t、クリームなら200kg~1tで作ることが多いです。
ちなみに1tは、だいたいドラム缶5本分です。
化粧品ボトルへの充填
バルクが出来上がったら、実際の商品に使われるボトルに充填します。
生産は、1日に1万本くらい。
出荷
充填された商品をダンボールに詰めて出荷します。
ドラッグストア、デパート、専門店の倉庫に出荷されます。
発売
店頭に並び発売です。
ここで、消費者にとって重要なことは、「化粧品の中身を研究、製造しているのは、その会社ではないこともある」ということです。
先ほど、OEMと言いましたが、これは、「Original Equipment Manufacture=相手先のブランドを製造する」という意味です。
要するに、「OME」という表現は、『化粧品の企画はするが、実際の中身は、OEM会社にお願いする会社もある』という文脈が隠れています。
2005年の薬事法改正の関係で、化粧品業界へ参入するハードルが下がり、異業種から化粧品ビジネスに進出している企業もたくさんあります。
また、個人でも化粧品をプロデュースできる参入障壁の低さは、製造や処方開発はOEM会社にお願いする時代になってきたということでもあります。
「◯◯プロデュース」という表現は、要は、薬剤師の名前を借りて薬局を始めたり、宅建取引主任の名前を借りて不動産屋を開業したり、「名義貸し」みたいなものも多いということですね。
あなたの使っている化粧品の裏面をみてください。
「製造販売元」と書かれているところがあります(発売元とは違います)。
製造販売元はどこの会社になっているか、ぜひチェックしてみてくださいね。



